
朝が来た。
どうやらすっかり熟睡してしまったようだ。
あまりの心地よさについつい頭が飛び出してしまった。
早速なまった体をほぐす。



この一連の動作を繰り返す事により、上腕二頭筋が鍛えられる。
そんな気がしてならない。
ふと辺りを見回すと昨日の静けさが嘘のような人だかりができていた。

どうやら市を開いてるようだ。
その中に一際目立つものが。

猿とパンダがメスパンダをめぐって争っているではないか。
なかなか見れるものではない。
このまま見続けてもよかったのだが、
流石にいたたまれなくなり、猿に声をかけた。

お前は猿なんだ、と。
ちょっとムッとした顔つきになったが、すぐに平静を取り戻したらしい。
そのまま自宅へと帰っていった。
そういえば食事がまだだった。
ちょうど近くに八百屋が。
早速品物を物色する。

うまそうな西瓜を切って置いてある、がどうも違和感を感じる。
店主の顔を伺うも無表情なままだ。
腹は減っていたが一旦様子を見、次の日にもう一度訪れてみた。

店主の言葉に耳を疑った。
その場に置いてある西瓜はどう見ても昨日見た西瓜そのものだったからだ。
こんな片田舎の村でも食品偽装は平然と行なわれていたのだ。
しかも何回聞いても新鮮だと言い張る。
世も末だ。
もうここの村人と話す気にもなれない。

そう思っていた矢先、やっとまともに話ができる人々に出会えた。
渡りに船とはこのことだ。
どうやら出世するためにはどこかの国へ仕官するのが近道らしい。
聞けば今、この大陸は大きく分けて3つの国に分かれているとのこと。
この場で仕官先を決めてしまうのはたやすいが焦ることはない。
とりあえず各国を廻り、吟味してからでも遅くはないだろう。
早速各国の首都までの道のりを聞く。
いつまでもこんな訳のわからない村にとどまっている理由はない。
さっさと去るべきなのだ。
村の出口に向かう途中、畑があるのに気づいた。

どうやらレタスを作っているらしい。
そういえば西瓜の一件以来、なにも食べずじまいだ。
少しレタスを分けてもらおうと、
畑の入り口付近にいた男に話かける。
すると男は、
「自分はレタスの番人で後ろにいるのがレタスの精だ」、と話し出した。
正直、話しかけてこれほど後悔したことはなかった。

これ以上話しても無駄なのでさっさとレタスをむしる。
むしりだすと騒ぎはじめたのでレタスの精ともども土に埋めた。
気分がすっきりしたところで村に火を放ち旅立った。

>次回に続く。
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